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No.4, No.3, No.2, No.14件]

診断メーカーのお題で書いて、過去にSNSにあげたものに加筆修正したもの。
次回あたりに本に纏めるうちのひとつ。

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「君を守りたいんだ」

 重ねられた手のひら。指の間からしっかりと握り締められる。
 しっかり、というより、強い痛みをもってして、握り締められる。
「いてぇてよ……」
 南泉は抗議の声をあげはするが、その声は聞き入れられない。ようは軽やかに無視されている、ということ。
「長義、聞こえてんだろ」
 普段は山姥切、そう呼んでいる。だがこういうとき、南泉は彼を長義、と呼ぶ。それが特別な呼び方であることを示すために。
「聞こえてるよ、南泉……」
 また同じように、山姥切も南泉、と呼ぶ。普段のからかうような、山姥切長義しか呼ばない呼び方で呼ぶのではなく、南泉一文字の名前をしっかりと呼ぶ。
 この状態は限りなく睦まじくあることを物語っているが、場の空気は睦まじさをもってしても、居心地の悪い、微妙なものである。
「オレはいてぇって言ってるんだよ。聞こえてるなら、離せよ」
 頬をぷっくりと膨らませ、唇をつんと尖らせ、今度は要望をしっかりと伝える。
「断る」
 しかし長義は迷うことなく、即答で南泉の要望を断ち切る。
「にゃんでだよ……!」
「そんなの離したくないからに決まってるだろ」
 唇の口角をあげた、艶やかな笑みで、長義は臆面もなく言葉を紡ぐ。
「離したくないし、なにより俺は君のことを守りたいんだよ」
「お前はまたそれかよ……」
 南泉はため息混じりに加え、呆れた調子で、肩を落としながら、またか、とばかりの言葉を吐き出す。
 長義はことあるごとに、南泉を守りたいと言う。肌を重ね合わせるたび、それはもう口癖のように。
「オレはお前に守られたいなんて微塵も考えてねえ、にゃっ!」
 握り締められた手のひらを今度は南泉が強く握り締め返す。 
「猫殺しくんも、いつもこれだ……」
 長義は長義で肩をすくめ、やれやれと言わんばかりの表情を浮かべる。
畳む

散文

DRFでは無配を作ろうと決めていたので。
友達に描いてもらった表紙をショッピングバッグにして。
消耗品ならもらっても困らないだろう!でウェットティッシュを作りました。
わたしのイラストはぺっと捨てて、ウェットティッシュは使ってくださいw

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イベント

2024.12.01
DOZEN ROSE FES 2024 / ちょっとにゃんなラプソディ
abyss plus け15a

新刊①
闇踊る夜食過ぎ
A5 / 16頁 / 400円
※ショッピングバッグが付きます

新刊②③
多彩がみせる星の戴き1&2
A5 / 8頁 / 100円

サンプルはbookでご確認ください。
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